ベトナム麺は奥が深い

旅行客に、「ベトナムの麺と言えばなにをイメージする?」と訊ねたら、まず99%の確率で「フォー」とお答えになるのではないでしょうか。

柔らかいコシの平たい麺は、日ごろからラーメンやそばを食べなれている日本人には馴染みやすく、また女性視点ではカロリーが少ないことから「ヘルシー料理」の代表としても人気があります。

ベトナム人にとってもフォーは親しみのある料理で、主に食堂で食べるローカルグルメとなります。
しかし、ベトナム人からすると、国民食はフォーではなく、「ブン」と呼ばれる別の麺です。

フォーは屋台や食堂で食べる料理に対して、ブンは食卓によく並ぶ家庭料理です。

多彩なブン料理

IMG_1237_Rブンはフォーと同じ米粉の麺ですが、ちぢれていたり、太麺であったり、ストレートの細麺であったりします。

これは地域や調理方法によって異なります。

例えば中部フエ料理のローカルグルメとしてお馴染みの「ブン・ボー・フエ」は太麺のブンです。
一方、焼き豚をのせて、ヌクマムをタレにして食べる「ブン・ティ・ヌン」はちぢれ麺。

ヌクマムベースに酢を入れて酸味を付けたベトナム風付け麺、「ブン・チャー・ハノイ」は細いストレート麺であることが多いです。

ブンはどのスープやタレとも相性良く絡み合うことから、多彩な料理が生まれるのですね。

南部名物「フーティウ」

カンボジア由来といわれるフーティウは、コシのある米粉麺料理です。
「北部の名物フォーに対し、南部はフーティウ」とはよく言われます。

そのフーティウは、現在ではメコンデルタ地方のカントーが名物とベトナム人の間では支持されているようです。

もともとはカンボジア由来の料理のようですが、メコンデルタ地方にはいまもなおクメール人が多く住んでいますので、彼ら伝えでフーティウの食文化が今に残ったのかもしれませんね。

ちなみに、メコンデルタ地方で食べられるフーティウは、ホーチミンで食べるものと食感が異なり、もっちりとしています。
これを求めに、ベトナム人はカントー旅行の際は大量のフーティウをお土産に買い込むのが定番となっています。

カオラウ

カオラウは平たいコシのある麺で、日本のうどんに非常によく似ています。
甘辛の濃厚スープを少量からませて食べるのですが、これは中部世界遺産「ホイアン」の郷土料理。

この料理は他のホイアン料理と同様、ベトナム各地どこでも食べられるわけではありません。

詳しい理由はよく分かりませんが、調理の過程で混ぜる水は、ホイアンのある場所で採水された井戸水であり、その水以外だと、同じ味は作れないそうです。

まあ、どこまで本当かは分かりませんが、カオラウを食べられるお店がホーチミンやハノイで見つけたら、みっけものです。
是非ご堪能ください。

「フォーは薄味で、ちょっと自分には不向き」という方も、ベトナム麺は種類が豊富なことが分かりますね。

濃厚な味わいを求めるならブン・ボー・フエ、ブンマム、ブン・ティ・ヌンあたりがおすすめで、脂っこい味ならフーティウ一択ですね。

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